被災した状況はみんな同じ、助け合いの心が必要

震災のような大規模災害発生時には、困っているのは、助けを求めているのはアナタだけではありません。先の東日本大震災で発生した典型的な物資不足は、東日本全体で一時的に店頭から食料品から日用雑貨まで、全て品薄状態になりました。
通常、小売店に買い物に行くタイミングというのは人によってバラバラですから、そのアベレージ分の備蓄、在庫しかありません。災害発生時の際、異常事態のなった時に、まずよぎるのは食料品の確保ですが、これは誰でも同じことです。そのため、店舗に人が殺到し、怒涛のように食糧、飲料水、日用雑貨に至るまでが一気に買い上げられました。なかには、そんなに必要なのかと疑いたくなるくらいの量を買い込んでいる方もいました。通常の小売店で販売されているような食料品、たとえばパンなどは、そこまで「日持ち」するようなものではありません。大量に買い込んだとしても消費しきれず余ってしまえば、ゴミになります。それよりも、1人でも多くの人にいきわたるための配慮が、ひとりひとりの消費者に必要です。地震のあと、すぐに小売店に駆け込める壮健な人だけが、物資を買い込めて、あることもままならない高齢者のもとにモノがいきわたらない状況というのは、異常です。
小売店の在庫には限界がありますし、日々の仕入れが止まってしまえば「売るもの」がなくなってしまうことは簡単に想像ができます。そして、交通網がダウンすれば仕入が困難なことも想像にたやすいです。
だからこそ、「買占め」や過剰な「買いだめ」が起こってしまうのですが、それは決して平等なことではありません。ライフラインが断絶すると、電気やガス、水道が止まってしまうと、通常の調理などはできなくなります。その分、レトルトやパンなどの需要が増すのですが、もともと災害を想定した量の生産は行われていないのです。
そのようなことをしなくてもよくするためには、日頃からの備蓄が大切ですし、十分な備蓄がなかったとしても、ゆずりあいの心はもっておきたいものです。モノ゛なくてこまるのは、みんな同じだからです。