自分が巨大地震に合う確立を考える

自動車事故や飛行機事故、電車の事故などを語る際に、「自分がそれに遭遇する確率」を計算することはよくあります。交通事故の場合、それは交通安全への注意喚起の指針として示される場合が多いです。飛行機や電車の事故の場合、それは「安全性」の裏打ちとして示される場合が多いでしょう。どの事態も命の危険がある、非常に重大な事故です。実際に事故で命を落とす方は後を絶たず、交通安全や公共交通機関の安全対策などの必要性が語られています。
日本人ひとりひとりに置き換えた際、交通事故で死亡してしまう確率は0.2%、火災にあう確立は1.9%、交通事故で負傷する確立は24%とされています。100回人生をやり直しても交通事故死なない確率の方が高いものですが、交通事故事態に遭遇して負傷してしまう確立は24%と高い数値になっています。
そのような考え方を地震に持ちこんでみると、東南海地震は今後30年以内に60〜70%の確率で発生すると言われています。そして、首都圏がM7クラスの直下型大地震に遭遇する確率は4年以内に70%、30年以内に98%という予想があります。
これは、「ほぼ起こる」と言っているのと同じです。「いつ起こるか」ということがわからないため、自身の足元が安定しているかのような錯覚を覚えてしまいますが、実際は今この瞬間にも巨大地震に遭遇する可能性があるのです。
一度も交通事故を経験しないという方は沢山いるでしょうが、私たちが生きている間に確実にもう一度、大規模な震災が発生するのです。「発生する」という予測は政府の公式的な数値です。ただ、時間や場所が特定できないというわけです。
こうなると、「自分には遠い出来ごと」とタカをくくってしまうのは非常に危険です。誰の身にも等しく起こりうる大地震。今、揺れていないことが幸運なのかもしれません。
こうして考えてみると、地震対策がいかに重要かということがわかると思います。そして、いつ起こるか分からないだけに、いかに火急なものであるかもわかると思います。
私たちに残された時間は、とても少ないかもしれないのです。