被災後は「情報」が命

巨大地震発生の際、どこからどこまでが「被災地なのか」ということはこの際関係ありません。地震によって通常の活動が損なわれた時点で「被災」です。その被害の規模は震源からの距離によって様々あるでしょう。震度は地盤にも左右されますし、埋立地などでは液状化現象も起こるかもしれません。
企業活動は停止し、交通網もダウンします。その場で事態を静観するしかなくなるのです。
その際、自分の行動の指針になるのが「情報」です。幸いなことに今は誰もが携帯端末を持っていて、それが高機能なスマートフォンに進化し、爆発的に普及しているところです。端末によってはテレビやラジオなどを受信できるものもあるでしょう。被災した際は、まずそれらの情報に気を配ってください。全体でどの程度の規模の地震だったのか、近隣の地域はどうなっているのか、自宅は、友人の家は、職場はどの程度の揺れだったのか。移動中である場合、安全な避難場所はあるか。近隣で家事などは起きていないか、など、身を守るための情報を冷静に分析する必要があります。
都市機能がマヒし、警察も消防もその役割を果たせない状態になってしまうと、些細な事故やトラブルはその場にいる人々の手で収拾する必要があります。
その場にずっと留まることができない場合、どこかに避難する必要がありますが、その際も「どこに向かえばいいのか」という情報が必要です。
情報にはそれぞれ「信頼性」というものがあります。一番確度が高い情報は、テレビやラジオといった公共の放送です。即時性もあり、各取材網に裏打ちされた確かな情報だけが配信されています。
もしテレビやラジオが受信できなければ、次は大手情報サイトを閲覧します。それはヤフーや大手ニュースサイトなどです。こちらも信頼できる情報となります。
震源の情報、被害地区の情報などを得て、自分が今置かれている状況を冷静に分析しましょう。独断で、単独で行動するのは危険ですから、周囲の人と情報を共有しながら、協調して事態にあたる必要があるのです。